私が英語を喋れない理由

高校生の時のお話しです。


埼玉でも屈指の低偏差値を誇る私立高校に見事合格した私。


高校生活も三日で飽き、授業中は、ずうっとミニカ―で遊びまくっていたのだが。


うん？

さすがに高校生でミニカ―は無いだろう。それはもっと子供の頃で…。

まぁ、とりあえず話を戻せ。


とにもかくにも、窮屈極まりない生活が嫌で嫌で仕方なかった。

頭髪検査やら持ち物検査も毎朝やってて、私以外の生徒も

「入る学校間違えたよ。」

とか言うのだが、まぁ他に行ける様な学校もなかったので、ここに来てしまったのだが、そんな退屈な日々に、ちょいとした風穴が開いた。

冬辺りだったか。

外国人教師がやって来た。


英語力を身につけるには、本物の外国人教師に教えて貰うのが一番。


という考えから、外国人教師が、一気に5～6人やって来た。


埼玉の片田舎の高校に外国人だ。

カルチャーショックとはこの事。

けっこう綺麗な金髪お姉さんもいて、全生徒が一気にテンションが上がった。



が、テンションが上がっていたのは、我々生徒よりも、その外国人教師達だった。


先にも書いたが、これは秋から完全に冬になり始めた頃の話である。



激寒い教室に、

「TodayはHOTねぇ！」

と言って笑顔で入って来たロン毛外国人教師。

残念ながら男性でして歳の頃は20代後半…なのかなぁ。

とにかく、え？となる我々を横目に
「♪HOT～HOT～ワタシもみんなもHOT～♪」

自作と思われる「HOTの歌」を歌いながら、窓を全開にしていくロン毛先生。


冷水の様な風が教室に吹き荒れる。


むちゃくちゃ寒いのだが、ロン毛先生は

「マダ、HOTねぇ～」

とか、ぬかしやがっているご様子。



まぁ、とにかくテンションが高かった。


ある日授業中、私に

「好きな歌を英語で説明しろ。」

と言われ

多分その当時聴いていたメタリカ（メタルバンドね）とかを言ったのかな。

そしたらロン毛先生大喜びで

「あのバンドはク―ルだ！よく知ってるな！だけど俺の方が詳しいぜ！
特に最高なのは3枚目、3枚目のアルバムだな！まず一曲目だが…」


とかを多分英語で言ってたんだと思う。


ニュアンスでしか判らないが、そのロン毛先生がそのバンドを好きなのは生徒全員が判った。


アルバム全曲をその場で歌い切ってしまったからである。

相変わらず、冬風がビュ―ビュ―入り込む教室で。


そして、よく授業中にトイレに行く人だったなぁと。


帰ってくると更にテンション上がってたなぁ。



薬物で逮捕されたと聞いたのは、その次の日の緊急全校集会だった。



確かに朝から学校の周りに、日テレやフジテレビの車が止まっていて何だろう？と思ったのだが、そういう事だったらしい。



何人か薬物を決め込んでいたらしく、バッチリ決め込んでいたロン毛先生はもちろんだが、多分手を出していなかったっぽい外国人教師も、全員クビになった気がする。



まぁ、そりゃそうだわなって話なんだけど、ちょっと心残りがあって。


ロン毛先生が1人教壇でアルバム1枚歌い切ったのは3枚目じゃなくて4枚目なんだよなぁ。


それを伝えたかったなぁ。


今でもメタリカの4枚目のアルバム「メタルジャスティス」を聴くと、あの時のロン毛先生のライブパフォーマンスと、教室に吹き荒れていた冬の風を思い出します。

うん、今回もパチンコ関係ない！

それでは次回もパチンコ関係ない話で。

…何故私はパチ7にいるのだ。

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