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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

2014.08.22

あのときオレはクズだった 第10回

田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)   あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~


カードに宿った魔法の有効期間は驚きの13年間だった……

 ゼロからお金を生み出すことのできる魔法のカード。平たく言うとサラ金のカードを手にしたマブと自分は、意のままにお金を操ることのできる状況に、一種の興奮と全能感を覚えていた。

 ご利用は計画的に。サラ金ではおなじみのフレーズだが、計画的なプランを立てられるような人間は、そもそもサラ金で金を借りたりはしない。これは自分を含む多くのクズが経験したことがあると思うが、すぐに金を借りるという意識はなくなり、借りることを「金をおろす」と、さも自分の口座に入っている金のように言い始めるようになる。最初のうちは5万円までしかおろさないと、次におろすときは一度返済をしてからと決めていた自分ルールをあっさりと破棄し、立て続けに金をおろしていった結果、どうなるか。サラ金会社からの「限度額を上げられます」という悪魔のささやきに乗せられて、30万が50万に、50万円が100万円にと膨らんでいく。そうすると、月の利息を払うだけで手一杯となり、元本がまったく減らないまま、ただその月を乗り越えるだけの無意味なジャンプを続けていくことになるわけだ。

 いまでこそ各社の利息は利息制限法の上限金利18%が主だけど、当時はいわゆるグレーゾーン、出資法の上限金利である29.2%で貸していたところが大半だったわけで、たとえば30万円を借りて1ヶ月後に1万円を返済したときの利息は7180円。元本はたった2820円しか減らないのだから、当時の返済がいかにキツかったか想像できるだろう。

 さて、クズのサラ金講座はこれくらいにするとして、魔法のカードを持った二人はどうなったのか。すでに設定変更の傾向がわかっている例の店でバイオメサイアを打てばよかったのだが、なまじ金があるものだから「まあ、いつでも勝てるし」と慢心し、勝ちよりも遊びを優先してしまうことになる。カードからおろした金を握りしめて向かった先は、勝てる店のバイオメサイアではなく、傾向もなにも知らない店に新台で導入された『デルソル2』という台だった。

 2000年の7月にエレコから発売されたデルソル2は、いわゆるCT機。高校時代にしこたま打ったマンクラから始まり、アステカ、ワードオブライツとCT機が大好きだった自分は、バイオメサイアでこつこつやろうと言うマブに、2分の1で突入するCTが良い方に偏ったときの破壊力がいかにスゴいか。設定6のビッグ確率180分の1、フル攻略で機械割140%オーバー(攻略誌発表)のポテンシャルがいかにスゴいか(当時の愛媛県に設定6なんてあるはずもないけど)をこんこんと説明し、デルソル2を打つことになったのだった。

 マブがサラ金からひとまず3万円を借りて、そこから1万5000円を自分が借りる3点方式でタネ銭を確保。いざ打ち始めると、これがやっぱり面白い。メキシコを思わせるノリのいい音楽と、ぐるぐる回る鉢巻リール。各リールに配置された強力絵柄がリーチ目のインパクトを際立たせ、さらに後抽選ではなくボーナスが揃った時点でCT突入の有無が(ほぼ)わかってしまう明快さ。約400枚獲得できるチャレンジビッグ+200枚獲得のCTがドンピシャのタイミングで連チャンした時の気持ちよさと出玉増加スピードは相当なもので、その日、自分は設定2程度のビッグ出現率でしかなかったのに、チャレンジビッグ+CTのヒキに恵まれて3万8000円勝ち。そのままマブに1万5000円を返済し、きれいな体になったのだった。

 しかし、である。ヒキに恵まれて勝つこともあればヒキによって負けることもある。設定4程度と順調にビッグを引いていたはずのマブは獲得枚数約270枚+CT非突入のノーマルビッグばかりで出玉が増えないばかりか、うっかりCT取り切りといったポカをやらかして1万8000円負け。その日のうちに借金を完済することができなかった。

 結果、どうなったか。マブの借金はあっという間に300万円にまで膨らみ、月の返済額が7万円を超えた。そして、そこから32歳までの13年間、借金生活を送ることとなる。

 少し前に29.2%の利息を違法として、長年利息を払ってきた人が利息18%で計算をしなおし、過払い分の返金請求をする事案が話題になったが、マブは一度母親に借金を詰めてもらって、そこから再び借金300万円に返り咲いた経歴があるので年数不足で過払い請求もできず、地獄の13年間を送ることとなった。自分があのときパチスロを打ちたい一心で金を借りるよう提案したばっかりに。バイオメサイアでこつこついこうとするところでデルソルをすすめたばっかりに……。

 せめてもの償いに、マブが30歳になる直前に、当時の借金残高160万円を無利息で貸して、とりあえずサラ金の借金を詰めてもらった。そしてそこから2年間、マブは毎月自分に7万円の返済を続け、32歳で借金を完済。ようやく魔法のカードにハサミを入れたというわけである。

 それにしても、いったい、あいつは利息に何百万円払ったのだろうか……。

 

【メーカー】エレコ 【販売年月日】2000年7月 【タイプ】B-CT

【田中氏のコメント】
2000年7月に登場したエレコのCT機『デルソル2』。同色7揃いのチャレンジビッグ(約400枚獲得)と異色7揃いのノーマルビッグ(約270枚獲得)の二種類があり、基本的に前者はCT突入が確定するのだが、ノーマルビッグ成立後、ボトルやデルソル絵柄が成立すると、そのゲームに限ってチャレンジビッグを揃えることができた(ただしCT突入はなく、攻略効果はナシ)。
 

クズの成績表:★★★★☆(愛媛産クズ13年もの)

冷静に考えると、マブさんって凄いですよね。クズである田中氏からのクズな提案に身を任せるその姿勢は13年で修正されたのでしょうか?私は心配です。
甲子園のように13年振り2度目の返済、とかになっていなければいいんですが。。。

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田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。

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