ちょっとした小話を一つ

夏の暑い日、縁側で涼んでいた熊さんのところへ、

はっつぁんが慌てて飛び込んできます。

「熊さん！熊さん！熊さん！」

「なんだい？はっつぁん、そんなに慌てて」

「いやいや大変なんだよっ！その前に奥さん水を一杯・・・酒の味がする水ならもっと嬉しいんですがねエッヘッヘッ」


「人ん家にきていきなり酒をたかるんじゃない よ！それで？一体何が大変なんでぃ」


「いや熊さん。４号機の台が復活するんだってよ！B－ＭＡＸだよっ！」


「B－ＭＡＸって・・・あの６００枚取れる台かい？」


「そうなんだよ！あの頃と同じなんだってよ！」


「じゃあ今も６００枚取れるのかい？」


「熊さんは相変わらず馬鹿だなぁ。今の時代は 規制があるから６００枚も取れないんだよ」


「相変わらずっていうのが癪だけれどもね。んまぁしかし他は再現できてるのかい？」


「そうなんだよ。うまく作ってるみたいで当時の熱い出目が甦るんでさぁ。熱いついでに奥さんお茶を・・・いや熱燗をひとつ」

「ごまかしついでに酒をかっさらおうとするんじゃないよ！
しかしまぁ、やっぱり昔の血が騒ぐねぇ。どうだい？これから打ちに行こうじゃないか」


所変わりまして片田舎のパチンコ屋。はっつぁんと熊さんは楽しそうに

B－ＭＡＸを打っています。


「こりゃあ昔のまんまじゃないか。ビタで押すところとかもワクワクしてくるねぇ」


「そうだろう？今の時代に、あの頃の台が打てるなんで素晴らしいじゃないか！！
祝って乾杯しよう！お姉さん！冷や酒１杯！」


「馬鹿なこと言うもんじゃないよ。ホールはお酒禁止なんだよ？
・・ほらお姉さんも冷たい目で見てやがらぁ」


「いやこれが飲まずにいられますかってんでぃ！・・でも出入り禁止は嫌なんで我慢しますかね」


「やけに素直だけども心がけはよろしい」


「しかし２台とも全く出ませんね。こりゃあやめたほうがいいかな」



「何を言ってるんだい。まだまだ外は暑いじゃないか。
それに、ＲＥＧに偏ってるいい台じゃないか」



「いやでもこれじゃあ打てないでしょうに」





「いやいや。この季節だから仕方あるめぇ。

　・・・・夏はオバケがよく出るってね」



お後がよろしいようで。

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