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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2018.10.30

『祭の陰』~攻略法と闇~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-


はじまりは穏やかな昼だった。


俺は右手に持ったボールペンをクルクルと回しながら、あがってきたばかりの再校に目を落としていた。再校とは一般的に完成間近のページを指す。あと少し修正を加えれば出来上がりという段階だ。あとは落ち着いて校正をすればいい。


ホットコーヒーを一口啜り、ふと顔を上げると、先輩が電話をしていることに気が付いた。たしか…電話が来たのはこの再校があがってくる前。すでに30分以上も話していることになる。業務の電話にしてもさすがに長い。それに先輩の様子も少しおかしい。S先輩は大人しい人物で、部下がミスをしても声を荒らげるタイプではない。その彼が受話器を持ちながらしきりに首を左右に振り、少し苛立っているように見える。何事だろう――。


電話は1時間以上も続いた。受話器を置いた先輩は、通話中に取っていたメモを手に休憩所へと向かっている。電話の内容が気になった俺は、煙草を手に取りS先輩のあとを追った。

 

 

★不敗の攻略法、発覚。

S先輩はソファーに深く腰掛け、紫煙を燻らせつつメモを睨んでいた。


――「お疲れ様です」
S先輩「お疲れー」

――「電話、長かったですね」
S先輩「そうなのよ…突拍子もないネタが来てね」

――「ほう! 攻略法のタレコミですか?」
S先輩「そう、大ヤマトの。ストックの有無で制御が変わるんだって」

――「え!? 制御からストックの有無が分かる?」
S先輩「そんなバカな話…ねぇ?」

 

▲4号機「大ヤマトA」(ビスティ)

2005年3月にビスティから登場したオーソドックスなAタイプ・ストック機。主なRT解除(ボーナス放出)契機は規定ゲーム数消化で、いわゆる小役解除もアリ。最大の特徴はスペック面の甘さだ。ボーナス放出時にストックがあれば、次回規定ゲーム数は70%超で110G以内に振り分けられる。443Gまでの放出割合は84%以上で、776Gまでの割合は94%以上に上る。
要するに山佐の「キングパルサー」同様、ボーナスのストックさえあれば設定1でも十分勝てる仕様だった。ただし、ストックが切れやすいという難点もあった。


――「マジネタなら無敵じゃないすか!」
S先輩「フン…間違いだと思うけどね」

――「どうするんですか?」
S先輩「一応、編集長に伝えてみるわ」


大ヤマトは巻頭を飾るような注目機種ではない。それゆえネタを聞いた編集長のリアクションも大きくはなかったが、スグに実戦検証が手配された。当時の編集部は4班態勢で、1班は1週間ほど休みになっていた。その1週間の間に実戦や取材を行い、ネタを集めるのである。編集長は休んでいる編集部員に攻略ネタの内容を伝え、実戦から検証するよう指示を出した。


ストック判別法の内容は以下の通り。

■実践するのは通常時のハズレ時
①左リール上段にBARを止める
②中リール上・中段にBARを狙う  
→BARの停止位置をチェック

ストックなしのハズレ時は、必ず中リール中段にBARが止まる。つまり下段以下までスベって止まれば、ストックあり確定ということになる。なお、ストックあり確定目は「ストックありハズレ時の約46%」で出現する。つまり少々しつこく検証しても、15G程度回しただけでストックの有無が分かってしまうのだ! なお、ストックありが確定すれば、連チャンゾーンを抜けても勝負は続行。ストックが切れるまで打ち続けたほうが、期待収支が高くなるためだ。



翌日の夜――

S先輩「う…ウソだろ」
編集長「マジネタだな、コレは」

検証結果をエクセルでまとめていたS先輩は、PCの前で固まっていた。無理もない。金額の大小こそあれ、検証を行った編集部員の全員が勝利したのである!

編集長「よし、ヒマなライターにも検証させよう」
S先輩「スグに手配します」

編集長「あと俺も明日会社来ないからよろしくな」
S先輩「…分かりました」


2日目も3日目も、続々とあがってくる勝利報告。運悪くREGに偏ったり、深い規定ゲーム数が選ばれ負けた者もいたが、勝率は90%を軽く超えるほどだった。

このネタはデカい!!

そんな空気が編集部内を支配していた。そして検証開始から4日目になると、いよいよ編集部から人が消えた! 校了を目前に控えた我が班を残して。

編集長「大ヤマト打ちてぇ…大ヤマト…」
A先輩「大ヤマト…大ヤマト…」
B先輩「大ヤマト…大ヤマト…」
C後輩「大ヤマト…大ヤマト…」
――「大ヤマト…大ヤマト…」

編集長「クソッ、なんで俺の班がこのタイミングで校了作業なんだよ」

みな小声で「大ヤマト」と唱えつつも、黙々と作業を続けている。少しでも仕事が遅れ校了日が延びたら、編集長はブチ切れるに違いない。いやむしろ、編集長などどうでもいい。1日でも早く自分自身が攻略法の恩恵を授かりたい。おそらく全員がそう思っていただろう。そんな折、編集部の電話が鳴った――。


編集長「チッ、誰だよこんな時期に」
S先輩「はい、○○編集部です。あ…あのネタですね!」

電話の相手は、ネタの提供者らしい。

S「え…ウソ…それホントですか!?」

 

 

★衝撃の第2波。

思わず立ち上がったS先輩。その表情は分かりやすかった。目と口を大きく開けたまま、茫然と立ち尽くしている。そして我に返るや、スグにメモ帳にペンを走らせた。


S先輩「失礼します! ありがとうございましたァ!!」

深々と頭を下げ、そっと受話器を置くS先輩。

編集長「おい…どうした?」
S先輩「もっと簡単なストック判別が判明しました」

編集一同「なにぃ~~~!?」


このときもたらされた新たなストック判別はこうだ。

■通常時のハズレ時に実践
①中リール枠内に⑯番のオズマ絵柄を狙う  
→ストックなしなら必ず中段にリプレイが停止  
→赤7が上段までスベって
  ユキ(8枚役)否定ならストックあり


とはいえストックがあれば必ず「ストックあり確定目」が出るワケではない。出現するのはストックありハズレ時の約20%。試行回数は先に判明した手順以上に必要となるが、たった1リールの目押しでわかってしまうのである!

編集長「ページ差し替え急げ!」
S先輩「了解しました!」

編集長「編集全員はSのフォローにまわれ!」
編集一同「分かりました!」

編集長「いいか、絶対に校了日は延ばすな! 全力で終わらせろ!」
編集一同「了解です!」


新たなストック判別はスグに別の班の編集により検証され、またしてもマジネタであることが確認された。このあとの我が班は驚異的な集中力を発揮。円滑に作業を進め、無事に校了を迎えたのだった。

 

 

★知られざる闇。

校了明けの翌朝――

俺は15分ほど電車に揺られ、都心から離れた郊外へ。都心のストックは編集部の先輩・同僚たちに狩り尽くされていると予想し、郊外の大きな街へと向かったわけだ。 我が編集部の全員はもちろん、ネタの提供者にも「箝口令」が敷かれてある。当然、ライバル他誌やネット上への情報漏れを防ぐためだ。つまり、このネタを知っている人間は我々以外にいない。

要するに…


このデッカイ街、

その全てのストックが

俺のモノだっ!!


大ヤマトは人気機種ではないため、空き台がナイという事態は起こり得ない。1日かけてゆっくりと、街中のストックを狩ればいい。俺は開店待ちの列に並ぶこともなく、手あたり次第、目に入ったホールへと入っていった。


1軒目…全3台のストックを回収! 快勝!
2軒目…2台のストックを回収! 快勝!!
3軒目…全2台ストック切れ。ストック飛ばし!?
4軒目…4台中2台でストック回収。2台はストック切れ


ストック切れもたまにあるが、雪だるま式に増えていく財布の中身。夜にはまたストックが貯まるハズだ。あとでまた回収に行けばいい。さて、次はいよいよ大物。8台設置店だ! どれくらいストックありの台があるだろう。ぐへ…ぐへへへへ…。


5軒目――
8台中2台が稼働中。とりあえず左角から順にストック判別をしていくことに。ここで気を付けるべきはネタの漏えい。ほかのプレイヤーにバレてはならない。つとめて自然に、さり気なく…。

1台目…ストックなし 投資1000円でヤメ
2台目…ストックなし 投資1000円でヤメ

ぐぬぬ…意外とストックがナイぞ…ハッ! つい苛立ちが顔に出てしまった。ここは「1000円ずつカニ歩くアホ」を演じねばならない。「当たらないなぁ~」と首を傾げながら。 そして3台目のストック判別を始めた頃、シマの右角・角2に2人の男が着席した。2人とも派手なアロハシャツを着ていて、髪型は分かりやすいパンチパーマだ。ひと目でカタギでナイと分かる。これは厄介だ。スグにヤメてくれればいいが、粘られるようなら別の店に…ん? …んんん!?


――「お…おい…ウソ…だろ?」


2人組の男が中押しでオズマを狙っているではないか!! そんな…中押しストック判別を知っている? いや、まさか。これはウチの攻略誌が発売されるまで世に出ない情報。知っているわけがナイ。きっと偶然だ。素人でよく分からないから、テキトーに中押ししているだけだろう。

…いや、待て。

どう見ても正確にオズマを狙ってやがる!

偶然にしてはさすがに…。

俺の3台目もストックはナシ。また「当たらないなぁ」と小芝居をし、4台目にタバコを投げ入れたとき…2人組の男たちも各々の1台目を諦め2台目へ。チラリと横目で様子を見ると、やはり中押しでオズマを狙っているではないか! 2人組も俺を警戒しているようだ。わずかだが視線を感じる。

俺は順押し適当打ちで5Gほど消化した。もちろんフェイントのつもりで。そして2人組がコチラを見ていないのを確認し、中押しでオズマを狙った。2G、3G、4G…ストックあり確定目は出ない。まあ、もう少し様子を見…ん!? あっ!!


2人組の男が明らかに俺を見ながら話している。細身の男が俺を指さし、アニキと思しき男に耳打ちしている! バレた!!  俺が「やっている」ことを見抜かれた。これは偶然なんかじゃない。 アイツら…絶対に知っている!! すると、スッと席を立ちあがるアニキ。俺は…どうなるのだろう。ウチのシマ(街)に来るなと追い出されるのだろうか。痛いのだけは勘弁して頂きたい。


ヨシ、逃げよう。


長距離にも短距離にも自信がある! あのアニキが元陸上部でもない限りは振り切れるだろう。俺も立ち上がると…俺の目をじっと見つめてくるアニキ。俺は硬直して動けない。 その距離、およそ2.5メートル。


アニキは俺の目を見つめたまま、小さく2回頷いた。
俺も小さく2回頷き、それに応えた。

アニキ「…(知ってんのな?)」
――「…(はい)」

アニキ「…(バレるなよ)」
――「…(ええ、お互い)」


アニキとのアイコンタクトは、こんな風に解釈した。アチラも目立ちたくないから、手出しはしないのだろう。結局3台目もストックはなく、この店は全台のストックを飛ばしていると判断。俺はそっと店を出た。


すでに知っているヤツがいる!

しかも順押し手順でなく、最新の中押し手順だ!! 知らないところで何かが起きている。そんな恐怖を覚えた。


この日はさらに2軒を回り、収支は+6万円ほどに。この調子なら雑誌の発売日までに相当稼げそうだが、この街はもうヤバい。猟場を変える必要がある。こうして翌日以降はさらに遠征することにした。



1週間後――
編集部は大ヤマトの話題で持ちきりだった。

編集長「どうだ、いっぱい稼げたか?」
――「ええ。まとめたデータをSさんに渡しました」

編集長「ん? 浮かない顔だな」
――「…とある店で判別法知ってるヤツに出くわして」

編集長「ああ、俺も何度か会ったぞ」
――「ホントすか!?」

編集長「都心のホールにはたくさんいたな」
――「どこから漏れたんすかね」

編集長「さあな…俺らの知らない世界もあるんだろ」
――「知らない世界」

編集長「前にレバーネタってあったろ?」
――「前ゲームと同じフラグを引くネタですね?」

編集長「そう。あれも発覚前に荒稼ぎしてた連中がいたんだ」
――「…闇っすね」


最速で勝てる情報を収集する攻略誌編集部。それと同等か、それ以上のスピードで情報を仕入れ、一般に知れ渡る前にブッコ抜く。そんな集団の存在を、初めて肌で感じた経験だった。


近年はそういった話を一切耳にしていないので、もういなくなったのかもしれない。そもそも5号機時代になってからは、攻略法そのものがナイに等しいから当然か。 言うまでもなくクリーンでフェアになったのは喜ばしいこと。でも、あの言いようのない恐さ・胡散臭さこそが、パチンコ・パチスロだったような気もしますね。

 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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