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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

2014.05.22

あのときオレはクズだった 第2回

田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)   あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

音楽の素晴らしさを届ける演奏会。 みんな、主催のオジサンはナチュラルにウソをつくぞ(笑)



パチスロに目覚めた田中青年が手を出した禁断の果実とは…。 

 寝ても覚めてもバスケ一色。3年間で練習の休みは元旦のみ。「日本でもっともハードな練習をする中学校」と専門雑誌で特集が組まれるほど部活動に明け暮れた3年間の中学校生活を終えた自分は、この世の自由という自由を手に入れたような喜びを一身に浴び、目に映るものすべてを刺激的に感じていた。そして、娯楽の乏しい愛媛の田舎町にある刺激的なもの、その象徴ともいえるのが、きらびやかなネオン輝くパチンコ屋だった。大人だけが入ることの許される世界。そんな世界に大きな背伸びと小さな変装をして飛び込んだあの日をきっかけに、自分の人生はクズという名の坂道を急激に転がり落ちていくことになる。

 自分が中学校を卒業した1996年といえば、ニューパルサーがその確固たる地位を築き始めていた4号機初期時代。いま考えると、ちょうどクランキーコンドルが出て間もない、言うなればもっとも勝ちやすい時代だったのだけど、攻略誌の存在をまったく知らず、通常時の小役狙いもリプレイハズシも設定判別もやらなかった自分は、面白いように負け続けた。コツコツと蓄えていたお年玉が底をつき、タネ銭がなくなる。だけども打ちたい。いつしか、家にいるよりも高校にいるよりもパチンコ屋にいる時間のほうが長くなるという、そんな生活サイクルができあがっていった。
 

 まず、学校へ行ってきますと朝の8時半に家を出て、そのまま近所の公園に直行。公園のベンチで母親が用意した昼メシ用の弁当を食べて、10時の開店にあわせて学生服のままパチンコ屋へ向かう。そして、パチンコ屋のカウンターにいるおばちゃんに学ランだけ預けると、まずは台と台の隙間やテーブルの下をごきぶりの如く這い回り、落ちているコインをかき集め、セブンスターと交換して一服。そのうち、客の中で顔見知りのおばちゃん(なぜか毎日テニスウェアを着ている)数名から目押しの依頼が入るので、ボーナスを揃えてあげる。そうすると報酬として紙パックのカフェオレと一握りのコインを必ずくれるため、それでひと勝負をする。こんな生活を毎日のように繰り返していた。

 しかし、だ。たかだか一握りのコインでボーナスを引けることは稀。たとえ引いてもすぐに飲まれてしまうわけで、そんなものでほとばしる青い欲求が満たされるはずもない。もっと打ちたい。とにかく死ぬまで打ち続けたい。そんな思いがエスカレートした結果、ついに触れてはいけない禁断の果実に手が伸びることになるわけだ。
 

 田中家の台所にある小汚い棚。その上から二段目の引き出しには、がま口の赤い財布が入っている。いや、厳密には入っていたというほうが正しいのだが、そこには主に新聞代やダスキン代など、集金用に支払うお金を入れてあり、自分はタバコ銭などの小銭については、そのがま口からちょくちょく拝借していた。だけどピンクパンサーに出会ってからは、拝借する額が500円から1000円になり、1000円が3000円になり、3000円が5000円になり……。まるでブレーキの壊れたダンプカーのごとく、欲望という名の道を突っ走っていった。それほど、ピンクパンサーという台は自分の心を掴んで離さなかった。

 1996年に山佐からリリースされたピンクパンサーは、史上初のタイアップ機。ボーナス絵柄が一直線に並んでもリーチ目にならないニューパルの難しさに頭を悩ませていた田中青年にとって、ボーナス絵柄のV字型や山型、L字型といったいわゆる山佐型がほとんどリーチ目になるピンクパンサーは、まさに救世主ともいえる存在だった。こう、なんというか、自分でリーチ目を察知できることで、初心者から一歩先に進めたような感覚。きっと、オレはもう素人じゃないんだぜと自尊心をくすぐられたんだろうと思う。

 勝ったらあとで絶対にお金を返そう。経験者はわかると思うが、盗るときは誰しもがそう思う。まあ、5万円も勝てば5000円くらい返そうと思うかもしれないが、1万や2万の勝ちでは人は金を返そうとしない。この金で明日も打ちに行って、そこで勝ったら返そう。そうやって問題を先送りにした結果、どうなるかはおわかりだろう。いつの日か必ずその金はなくなり、そしてまた、赤いがま口に手が伸びるわけだ。
 

 そんな生活が数ヶ月続いたある日、母親に呼ばれてこう言われた。

 「台所のお財布から、お金が頻繁になくなるんよね。ばあちゃんが勝手に遣いよると思うんやけど、あんた知らん?」  まさかこの間までバスケットを一生懸命やっていたマジメな息子が、高校にもいかずパチンコ屋に出入りしているなんて思うはずもない。ましてや、家のお金に無断で手をつけるなんて……。

 「オ、オレは知らんよ。まあ、状況的には、ばあちゃんがなにか買い物をしとる可能性が高いよね」

 嘘つきは泥棒の始まりと言うが、自分の場合は嘘をつく前からすでに泥棒だった。そしてばあちゃんの容疑は一向に晴れることがないまま、気がつけば二段目の引き出しからは、赤いがま口が消えていたのだった。

 

【メーカー】山佐
【販売年月日】1995年11月
【タイプ】A 
(C)Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.All Rights Reserved.
【田中氏のコメント】
1995年に山佐からリ リースされた4号機マシン。 史上初のタイアップマシンであり、ボーナス絵柄にピンクパンサーのキャラクター が使用されている。 ボーナス絵柄の一直線や山型、V字やL字 型のほとんどがリーチ目になるなど見た目にもわかりやすく、 またマニアックなリーチ目も搭載していたため、素人から玄人まで幅広く支持され る機種となった。

クズの成績表:★★☆☆☆(よく見るクズ)

まぁクズはクズですが比較的お目に掛かるクズですね。 もっとクズですよね?ここからの伸びに期待しています。 ただしおばあちゃんをスッと押し出す孝行ぶりには光るものを感じます。この点を買って★2つです。

ちなみに「クズ」の類義語を調べたら多くの言葉がヒットしました。
クズ野郎 ・ 男の風上にもおけない人間 ・ クズ ・ ゲス ・ クズ人間 ・ 下衆の極み ・ 下衆 ・ マダオ ・ 性根の腐った奴 ・ クズヤロー ・ ゴミ ・ ゴキブリ ・ ウジ虫 ・ 社会の癌 ・ DQN ・ 卑劣漢 ・ 人間のクズ ・ クズのような人間 ・ 愚劣の極み
もはや類義語の範疇を超えていますね。文章で罵ってきます。声に出して最初から続けて読むと不思議な気分になれますね。
 

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田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。

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