忘れられない、あの感覚。

むかし、むかし…

プロっぽいことを
しばらくやってた
時期があった。

今となれば
大して覚えてる事なんて
無いに等しいが
一つだけ戦慄に
心に刻まれてることが…



【サンドに千円札を入れる時に訪れる、命を削る感覚】



これだけは今でも忘れない。

調子がいい時は
あまりその感覚は
出てこない。

しかし…

何をやっても
絶不調の時は
正に命を賭けたゲーム。

何の保障もない中で
スゥーとサンドに
消えていく千円札。

１ゲーム、１ゲーム…

命の切れ端となった
コインなり玉なりが
台に溶けていく。

勝てば命の補填が成される。
負ければ寿命が縮まる。

競い合う相手はいない…

そう。
自分の中だけで
延々と繰り返される
サバイバルゲーム。

僕にはもう無理だろう…




誰を信用して
何に奮闘して
この先、歩けばいい？

デキレースでもって
勝敗がついたって
拍手を送るべき
ウィナーは存在しない

（光の射す方へ/Mr.Children）

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