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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

2014.11.28

あのときオレはクズだった 第17回

田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)   あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

駅前ですれ違った偶然が病的追跡に発展していく……


 気を遣いながら他人と一緒に生活をするのなんて考えられない。ひとりが好きな自分はそう思っていたのだけど、新天地でスタートした同棲生活は、意外にも楽しかった。

 朝の9時前に出社していく彼女を見送ったあとに近所のサテンで朝メシを食いながら狙い台を絞り、スポーツ新聞を読みながら30分ほど開店待ちをする。夕方になると仕事を終えた彼女が店に顔を出すのでそのまま一緒に打って、設定にもよるが4程度であれば21時半にはヤメ。そのまま一緒に晩メシを食いに行って、閉店前にもう一度、店に戻ってデータを取ってから帰宅する。ほとんど毎日、こんな生活を送っていた。

 当時通っていたのは住んでいる葛西の駅前にあったH店。都内ではあまり見かけない7枚交換店(後に6枚交換に変更)で、そのぶん各機種に設定4、5、6を必ず投入しているというのがウリの、いわゆる優良店。基本的に据え置きはなく、二日か三日、高設定が入っていなかった台は翌日に高確率で設定4以上が投入されるという、ちょっとデータを取ればすぐにわかるクセの店だったため、高設定を簡単に打つことができた(恐らく店は意図的にクセをわかりやすくして集客をしていたんだと思う)。

 そんな毎日を送っていたある週末、駅前の通りを歩いていたら、彼女が口を開いた。


「あれ? あそこにいるのアニかつじゃない?」


 アニかつといえば、パチスロ必勝ガイドのアニマルかつみのこと。そんなパチスロ界のカリスマ的存在が、都心から30分以上も離れた東京の片隅にいるわけがないじゃないか。そう思いつつも言われた方向に目をやると……あああああああああっっっ!!!!

 いた。細身のジーパンにサングラス。誌面で見たまんまのアニマルかつみが、対面の道を歩いて、路地を曲がっていった。まてよ、あの路地を曲がった先はたしか……。



 追いかけた。こっそりと追いかけていくと、思った通りH店に入っていくではないか。

 打っていた獣王とシマ続きになっているドン2に腰を下ろして、隣で打つその姿をずっと観察していた。声をかけたいけどイヤな顔をされたらどうしよう。ブラックコーヒーが好きなのは誌面で見ているけど、いきなり渡して怪しまれないだろうか。密かに憧れていた男子と席替えで隣の席になった女子中学生のような心境で情けないことに1時間以上もモジモジしていたわけだが、獣王がビッグを引いたタイミングで、ここしかないと意を決してコーヒーを渡しながら話しかけた。

「あ、あ、あの、い、いつも読んでいます。が、が、頑張ってください!!」

『ありがとう。なんだ、読者さんだったんだ。隣でドン2のビタ押しをバンバン決めるから、嫌な感じだなあと思っていたんだよね(笑)』

 そう言って、気さくに対応をしてくれる。

『今日、バトなんだよね。昨日のガルが初日で、オレが二日目。この店って6つかってる?』

 バトって、あの91時間バトルですか? 今日が二日目ってことは、あと5人は最低でもガイドスタッフに会えるんですか? え~と、最高なんですけど。

 翌日の朝、駅の改札前で刑事ドラマのように張り込みをしている自分がいた。今日はいったい、どのスタッフがくるのか。狙い台はどこなのか。どんな打ち方をするのか。昼ごはんはどこでなにを食べるのか。応援のライターはくるのか。自分が話しかけたときにどんな対応をするのか。そのすべてをこっそり観察して、メモを取る日々が始まった。

 なるほどね、ポロリさんは店の前にある自動販売機でジュースを買わず、わざわざ少し離れた場所にある70円の自動販売機にまでジュースを買いに行くわけだね。メモメモ。なるほどね、広石さんはハマってくると本当に体が斜めに傾いてくるわけだね。メモメモ。

 毎日、開店から閉店までずっとメモを取り、家に帰ったらそのメモをまとめる日々。バトルが終わる頃には、A4の用紙20枚近くのレポートができあがっていた。そのタイトルは、

「ストーキング91時間バトル」

 これを、履歴書と一緒にガイドの編集部に送ることにした。実は過去、ガイドはもちろん攻略マガジンにも必勝本にも一度だけ履歴書送ったことがあったのだけど、履歴書だけ送っても連絡などあるはずがない。だけど、今回はこのレポートが目にとまれば、少しは可能性が高まるはずである。ただ、編集部には毎日のようにライター志望の履歴書が届いていると読んだことがあるし、正直言って、なんの権限もない若手編集の目に触れても仕方ない。うーん、なにか確実に偉い人の手に渡る手段はないだろうか……。

 考えた結果、書留。受け取り時に本人のサインが必要な簡易書留を、編集長の個人名宛で直接、編集部に送りつけた。これで、少なくとも偉い人に届く前にゴミ箱行きになることはあるまい……。

 しかし、待てど暮らせど編集部から連絡がくることはなかった。

 ガイドに入ってからずっとあとに、書留を送りつけた編集長に尋ねたら、こう言っていた。

「あー、いたいた。覚えているけど、あれ田中だったか。たしかに必ずオレの手に届くから、なるほどなと感心はしたよ。でも、非常識だから絶対にこいつは採らないと思ったけどね」

 というわけなので、ライター志望のみなさんは書留で履歴書を送ることのないよう気をつけて頂きたい。

 

 

あのとき打っていた「獣王」

【メーカー】サミー 【販売年月日】2001年1月 【タイプ】AーAT

【田中氏のコメント】
2000年にサミーより発売された『獣王』。
従来の出目の概念を覆すような単調な出目演出に導入直後はそこまで注目を浴びることがなかったが、毎ゲーム高確率で抽選されている15枚役をすべて獲得できるサバンナチャンスは出玉性能、音楽、そのすべてが打つ者を魅了し、一気に爆発的な人気を得るまでになった。
ハズレ≒サバチャンの設定6は万枚必至のエクストラ設定で、各店で設定6を売りにしたイベントが毎日のように開催された。

クズの成績表:★★★★★(アニかつさん)

うん。今回はあれだ。
アニかつさんの名前を出された以上、私は何も言えません。満点です。満点。

「ストーキング91時間バトル」を書き上げる努力量、「書留」で送りつける知恵(底、浅いけど)。立派なもんですよ。しかし冷静に考えるとストーキングしてレポート書くって。。。送られた方はキモいと思うだろうなぁ。

そろそろガイドに入って「クズプロ田中」となる日が近づいてきましたね。
ガイド編は第二部ってカタチにしましょうか。

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田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~

パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。

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